まぶたが赤い

Q.
私は若いときからまぶたが赤いんです。いま一番つらいのは、目がだるく感じることです。
自分でも気持ちが悪いので、他人から見れば余計そうだろうと思い、いつもストレスを感じています。
ファンデーションではカバーしきれません。皮膚科、眼科に通院しましたが、皮膚科ではビタミン類の飲み薬を飲みましたが症状は変わらず。眼科の先生も悪い病気ではないといわれました。
しかし、私にとっては、とても辛い病気なのです。最近気がついたのですが、眼球が小さくなっています。
心の病にもなりそうなくらい、とても辛い思いをしております。
いつも気になり、消極的な生活をしております。なんという病気なのでしょうか。
(62歳女性)

A.
ご質問の内容を拝見しますと、これまで血管腫などの良性の腫瘍と診断されたものでなければ、最も可能性のある病気として化学物質過敏症が考えられます。

よく似た病気にシックハウス症候群がありますが、原因として家屋由来の化学物質の他にダニやカビなどの天然のタンパク質も含まれます。

過敏症の症状は実に多彩です。体がだるい、微熱があるなど様々な不定愁訴に加えて、生理不順など女性ホルモン異常、多汗症などの甲状腺ホルモン異常、自律神経異常による過敏性大腸や気管支喘息、全身の乾燥肌やコリン性蕁麻疹、不眠症やうつ状態などいろんな症状が見られます。

目や鼻は入り口になっているせいか、最初に症状が現れます。
目がちかちかしたり、だるく重たくなり、アレルギー性結膜炎や眼の周囲に湿疹ができます。
眼囲の湿疹が強ければ赤みがあり、長く続けばパンダのように黒く色素沈着となります。

症状は、気温が上昇して揮発量が多くなる夏場と、締め切って暖房している冬場に強くなります。

原因となる化学物質としては、新築に近い時期はホルマリンや揮発性有機化合物が問題になりますが、この患者さんのように長期に続く場合は、たとえば床下のシロアリ駆除剤、木材防腐剤、汚染された土壌成分が床下換気で室内に入り込んでいないか、近くの工場から流れてくる物質などを検討する必要があります。

病気の診断は、治療もかねて、2、3ヶ月程度自宅を離れて症状がよくなるか、先入観にとらわれずに判定するのがよいのですが。


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