(7)◆色素      

 天然色素と合成色素に分けられます。

 天然色素は、着色力・光安定性・耐薬品性に劣ります

 合成色素は、ほとんどがタール色素(化粧品には83品目、口紅には58品目が許可)で、発がん性・変異原性などの危険性があります。
 合成された天然色素もあります。

 天然色素は植物性と動物性に分けられます。

@天然色素

◎動物性◎

コチニールcochineal★(カイガラムシ科エンジムシから、キノイド・キノン系、carminic acid(酸性赤橙色、中性赤色、アルカリ性赤紫色、耐熱・耐光・耐菌)、食品・口紅・アイシャドーに。じんま疹、アナフィラキシーや接触皮膚炎の報告ある)
ラッカイン酸★(ラック色素lac color、カイガラムシ科ラックカイガラムシの分泌液、pH3.0橙色・pH5.赤橙色・pH8暗紫色、アントラキノン系・耐熱・耐光性・水に溶けにくい)

◎植物性◎

アカネ色素★madder color(アカネ科セイヨウアカネ根、黄・赤色、キノイド系(アントラキノン系(alizarin、ruberythoric acid))、耐熱・耐光性、2005年添加物名簿から削除)
・アリザニン(西洋アカネ、キノン系、橙)
・クチナシ色素gardenia yellow(アカネ科クチナシ果実、黄色色素、carotinoid(crocin、crocetin))
アナトー色素(ベニノキ科ベニノキ、bixin・norbixin(酸性黄色、中性赤色))
ウコン色素(クルクミンcurcumin(熱安定・光に弱い)・ターメリック、カレー粉)
クルクミンcurcumin★(ポリフェノールの一種クルクミノイド、ウコン、ターメリック、黄色・抗酸化・光分解性・抗腫瘍・抗アミロイド)
カカオ色素cacao color(アオギリ科カカオflavonod(anthocyaninが重合したもの、褐色、耐熱・耐光性)
ベニバナ@(キク科サフラワー、紅色色素カルタミンcartamine(耐光性・熱に弱い)、黄色色素サフロールイエロー(flavonoid(safflomin)耐光性・耐菌性)、サフラワーオイル保湿)、
・カルサミン(キク科アザミ類紅花、紅色素、サフロールイエロー(黄色素も含まれる))
タマリンド色素tamarind color(マメ科、黄褐色・赤褐色、flavonoid)

コウリャン色素kaoliang color(イネ科、赤褐色、flavonoid(luteolindin、apigeninidin)、耐熱・耐光性))
紫根(シニコン、キノン系、紫)
シソ色素perilla color(シソ科シソ、アントシアニン系(shisonin、malonylshisonin、酸性赤色・中性紫色・アルカリ性青色、耐熱・耐光・不安定)、
トマト色素(carotinoid(ricopin)、赤)
ベタレインbetalain(アカザ科ビート根、鮮明な赤色(ビートレッド)、betaine系(betanin、betanidin)、pH変化少ない・熱光不安定)

クロロフィル★chlorophyll(葉緑素マグネシウム錯体、緑色、熱・光・酸に不安定)

ベニコウジ色素(子嚢菌類紅コウジ、monascorubin(赤)、ankaflavin(赤、熱安定性・日光に弱い)、monascobbramine(紫色)、キサントモナシン(黄)、耐熱・非耐光性)
・モナスカス色素monasucus color(子嚢菌類ベニコウジ菌)

A合成色素

カーボンブラック(炭素微粉末)
アルキッド-3(エポキシ変性フタル酸系アルキッド樹脂、ネイルエナメル用被膜剤)

カラメル★(砂糖など・デンプンなど炭水化物の加熱でキャラメル化、亜硫酸化合物・アンモニウム化合物の有無でカラメルT〜W(化合物の入ったものに摂取量に制限がある)、抗酸化、副生成物にα-メチルイミダゾール(発癌性)など)

酸化鉄★(U価FeOとV価Fe2O3がある。着色顔料(ベンガラ(V赤)・オーカー(黄土))、シリコンでコーティング、不純物で接触皮膚炎)
・合成フルオロフロゴバイト(合成金雲母、白色顔料)
・群青(ウルトラマリン、ラピスラズリから、現在は工業的に製造、青・バイオレット・ローズ・ピンクなど、pH5以下では退色)
ノナン酸コレステリル(濃度によって色変化)

タール色素★(アゾ基-N=N-を持つ色素、食品添加物として赤色2,3,40,102,104,105,106号、黄色4,5号、緑3号、青色1,2号の12品目が許可)、
赤色2号★(アマランス、光酸には強いが、熱塩基には弱い。発癌性・妊娠率低下・じんま疹の発生の危険、欧米では食品に禁止)
赤色3号★(エリスロシン(マクロライド系抗生剤)、欧米では食品に禁止)
赤色40号★(アルラレッドAC、酸化還元に弱い。安息香酸Naを同時摂取で子供にADHD↑の可能性。食品では自主規制がある)
赤色102号★(ニューコクシン、安息香酸Naを同時摂取で子供にADHD↑の可能性。食品では自主規制がある)
赤色104号★(フロキシン、酸化還元に弱い、抗生剤?)
赤色105号★(ローズベンガル、光感受性)
赤色106号★(アルシッドレッド、欧米では食品に禁止)
黄色4号★(タートラジン、熱光酸塩基には強い、VCで還元。安息香酸Naを同時摂取で子供にADHD↑の可能性、食品では自主規制がある)
黄色5号★(サンセットイエロー、熱光酸塩基には強い、VCで還元。安息香酸Naを同時摂取で子供にADHD↑の可能性。食品では自主規制がある)
緑色3号(ファストグリーンFCF、食品・医薬品・化粧品に)
青色1号(ブリリアントブルー、仏独などでは食品に禁止、眼皮膚に青く沈着)
青色2号(インジゴカルミン、紫青色、熱光塩基に弱い)


Copyright © 2003 Endou Allergy clinic All Rights Reserved